冬の軽井沢から仰ぎ見た冠雪の浅間山

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一瞬で心を奪われる光景がそこにある。澄み切った青空を背景に、真っ白な雪をまとった浅間山がその雄姿を誇らしげに現す。山頂からゆっくりと立ち昇る噴煙は、この火山が今なお生きていることを静かに物語っている。

軽井沢の厳冬期の凛とした空気は、驚くほど透明で、山の輪郭を一層くっきりと浮かび上がらせる。純白の雪に覆われた山容は、まるで水墨画のような明暗のコントラストを見せ、その荘厳さは見る者の言葉を失わせる。

特に朝日を受けた瞬間、山肌は淡いピンク色に染まり、やがて眩しいほどの白銀の輝きを放つ。その神々しい姿は、古来より人々が山を信仰の対象としてきた理由を雄弁に物語っているかのようだ。

しかし、その美しさに魅せられるほど、登頂への思いは募る。現在も続く火山活動により、頂上付近への立ち入りが規制されているため、あの高みまで登れないもどかしさが胸を締め付ける。山頂直下の馬の背や火口縁に立ち、360度の大パノラマを眺めたいという思いは、山を愛する者として自然な欲求だ。

だが、その活動こそが浅間山の生命力であり、私たちに畏敬の念を抱かせる要因でもある。今は遠くから眺めることで満足するしかないが、それもまた山との一つの対話の形なのかもしれない。

この圧倒的な自然の存在感の前に立つと、人は自ずと畏敬の念を抱かずにはいられない。それは単なる景色の美しさを超えた、魂を揺さぶる深い感動である。いつの日か、安全に登れる日が来ることを願いながら、今はこの壮大な眺めに心を奪われている。

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