軽井沢に行ってきた

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四半世紀ぶりに訪れた軽井沢は、懐かしさと新しさが見事に調和した街へと進化を遂げていました。25年前に結婚式を挙げた「石の教会」は、今も変わらぬ荘厳な佇まいで森に囲まれ、その静謐な空間に当時の思い出が蘇りました。

軽井沢の景観美は、美しい浅間山を借景に、この地を愛する人々の知恵と努力、そして周到に練られた景観条例によって守られています。建蔽率を20%以下に抑え、建物の高さ制限や外壁の色彩規制を設けるなど、きめ細やかなルールが設定されています。その結果、白樺や松などの豊かな緑に溶け込む建物群が、上品で落ち着いた街並みを形成しています。

旧軽井沢銀座には、歴史ある老舗店が軒を連ね、その一方で新しいカフェやセレクトショップも増え、伝統と革新が共存しています。特に印象的だったのは、古い別荘をリノベーションしたカフェで、重厚な木造建築の魅力を活かしながら、モダンな空間づくりを実現していました。

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駅南側に広がるアウトレットモールは、緑地帯を多く取り入れた開放的な設計で、周辺環境との調和を図っています。近接するスキー場では、本格的なスキーが楽しめて世界中からのファミリーで賑わいを見せていました。

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インバウンド観光も活況を呈し、特に台湾や香港、シンガポールからの観光客が目立ちました。彼らは、スキーやショッピングや自然が融合した環境を高く評価している様子でした。新幹線による首都圏からのアクセスが向上し、日帰り観光も容易になっています。

軽井沢は、観光地としての発展と、優雅な避暑地としての品格の両立に成功している稀有な例といえるでしょう。景観条例という「守り」と、時代に即した施設開発という「攻め」のバランスが、この街の持続可能な発展を支えているのだと実感しました。

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