エッシャー展 僕たちは世界をありのままには見ていない

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富山県美術館のエッシャー展。不可思議な絵がたくさん並んでいました。

大学の心理学で錯視のことを学んだとき、人の脳は外界を翻訳して理解している、と言われたことを思い出しました。

同じものを見聞きしても人によって違うように受け取ることがよくあって、それで無用なトラブルになったりもしますが、そもそも人間にとって事実というのは物事のありのままではなくその人なりに翻訳され意味付けされて認識されたものでしかないと理解すると、世の中の見方がだいぶ変わって来るように思います。

人は自分の見たいようにしか世界を認識しないこと、価値観の違う人に分かってもらうのが大変なこと、複雑化する社会は多様な人のあり方を優しく受け止めてきたことの裏返しであること、多様性を大切にする時代は人間の脳レベルでは包摂できるキャパがオーバーフローしてきてAIの力が必要になってるとも言えること、などなど。

美術館は老若男女多くの人でごった返していました。不可思議を体験できるブースもあって、さらにSNS発信もできたり、美術館がコミュニケーションを大事にしている姿勢がとても良かったです。

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