世界の棟方は太かった

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知ってる人は分かるけど、知らない人にはピンとこない。そんな昭和の版画家「棟方志功」。青森で生まれて東京で活動していましたが、第二次世界大戦のとき戦火を逃れて富山の福光に疎開し、ご家族とともに何年か過ごされたようです。

彼の死後、福光の旧住家が「愛染苑」と言う名の記念館となり、一般公開されています。

南砺市立福光美術館
記念館の受付で利用料を払うと、語り部のおじいちゃんが「向かいの建物に来て」と促します。
棟方志功の旧住家。平成13年にクレーンで空を跨いで現地に引っ越してきました。
語り部のおじいちゃんから棟方志功の半生を聞きます。
竣工祝いの寄書きや扉の墨絵が印象的。
文化人の写真がある囲炉裏。
鯉や鯰が泳いでます。
トイレにも落書き?
柳宗悦の手。どこにいてもお釈迦様の掌の上という意味です。
谷崎潤一郎揮毫の「愛染苑」と棟方志功の短歌
棟方志功の家族写真。
吉江地区の風景画

棟方志功の世界感を一言で言うと、ズバリ「太い」です。もちろんリアルではありません。とにかく「ズ太い」というか「ゴン太」というか、生きるものが持つ逞しいエネルギーを感じさせます。

青森出身の作家に太宰治や寺山修司がいますが、人間も含めた生命の深いところを探し求める作風の方が多いように感じます。

普段の生活にどっぷり浸かっていると、棟方志功にピンとこないけど、愛染苑で小一時間ほど過ごすと、胸の奥にモヤモヤと得体の知れないパワーのようなものを感じるようになります。

ぜひ一度ご堪能あれ♫ たまには芸術の秋とシャレこんでみるのもいいですね。

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