普段の生活の中で、急に異界が顔を出す……。ゾワっと鳥肌が立つような、背中を駆け上がるなにものか…。
誰しも一生に何度かあるそんな経験ですが、僕も今日、快晴の公園のゆるい雰囲気のなかでそんな体験をしました。
会社近くの立山杉のてっぺんで、アオサギのつがいが子育てに励んでいましたが、少し前から急に子どもがいなくなっていました。どーしたんだろ…、なんでかな…。子どもアオサギの可愛さは見ていて飽きなかったので何だか不穏なものを感じていました。
と思っていたところに、昼休憩で行った公園の草むらの片隅にアオサギ子どもの死骸が…。
あっーー、という間に頭の中の意味がつながります。ゾワっときたのはその瞬間です。
実はここら一帯は夕方になるとカラスがどこからともなく帰ってきて寝ぐらにしています。カラスの食害や糞害は里山や都市部でも大変で、市役所や町内会も対策をしていますが、頭のいいカラスは人間の抜け目をついてくるようで埒があきません。
なんだかんだ言っても人間界、特に日本は豊かさが浸透してあらゆる場面で優しさを求められる現状ですが、同じ時空のなかでも他の生き物は、あい変わらず弱肉強食の日々に怯えている。
パラレルワールドとかいろんな言葉がありますが、柔らかい日差しの中の優しさの溢れた日常のすぐ隣にある異界。急に鋭利な刃物を突きつけられたような野生の世界を垣間見てしてしまいました。
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